はじめに
「公式LINEとLmessageって何が違うの?」 「どちらを使えばいいかわからない…」 「そもそもLINEでビジネスってどうやるの?」
こんな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか?
現在、多くの企業や店舗がLINEを活用したマーケティングで大きな成果を上げています。しかし、「公式LINE」と「Lmessage(エルメ)」という2つのツールがあり、初心者の方には違いがわかりにくいのも事実です。
実際に、適切なLINEマーケティングを行うことで:
- 売上が3〜5倍に増加
- リピーター率が50%以上向上
- 顧客とのコミュニケーション効率が大幅改善
- 広告費を削減しながら集客力アップ
といった成果を上げている事業者が数多く存在します。
本記事では、公式LINEとLmessageの違いから、それぞれでできること、どちらを選ぶべきかまで、初心者の方にもわかりやすく解説していきます!
公式LINEとLmessageの基本的な違い
公式LINEアカウントとは
公式LINEアカウントは、LINE株式会社が直接提供するビジネス向けの公式ツールです。
特徴
- LINE社の純正サービス
- 基本機能は無料から利用可能
- 安定性とセキュリティが保証
- 全国の企業・店舗で広く利用
主要機能
- 一斉メッセージ配信
- 自動応答(基本的なもの)
- リッチメニュー
- ショップカード機能
- 基本的な分析機能
Lmessage(エルメ)とは
Lmessage(エルメ)は、公式LINEアカウントと連携して使用する外部の拡張ツールです。
特徴
- 公式LINEの機能を大幅に拡張
- より高度なマーケティング機能
- 詳細な分析・データ管理
- 自動化機能が充実
主要機能
- ステップ配信(自動シナリオ配信)
- 詳細なユーザー管理
- 流入経路分析
- 売上管理・ROI分析
- 高度なセグメント配信
基本的な関係性
公式LINEアカウント + Lmessage(エルメ) = 高度なLINEマーケティング
↑ ↑
LINE社提供の基本ツール 外部の拡張ツール
重要なポイント
- Lmessageは公式LINEの「代替品」ではなく「拡張ツール」
- 公式LINEアカウントがないとLmessageは使用できない
- 両方を組み合わせることで最大の効果を発揮
詳細機能比較:公式LINE vs Lmessage
メッセージ配信機能
機能項目 | 公式LINE | Lmessage |
---|---|---|
一斉配信 | ○(基本機能) | ○(同じ機能) |
ステップ配信 | × | ○(自動シナリオ) |
配信予約 | ○(基本的) | ○(高度な予約) |
A/Bテスト | × | ○ |
配信効果分析 | △(簡易) | ○(詳細) |
ステップ配信の威力 Lmessageのステップ配信機能により、以下のような自動化が可能:
例:美容室の新規客育成シナリオ
- Day 1:友だち追加お礼 + サロン紹介
- Day 3:ヘアケア豆知識の提供
- Day 7:初回限定30%オフクーポン
- Day 14:お客様の変身事例紹介
- Day 21:予約催促 + 特別メニュー案内
- Day 30:継続利用特典の案内
ユーザー管理機能
機能項目 | 公式LINE | Lmessage |
---|---|---|
基本情報管理 | △(限定的) | ○(詳細) |
タグ付け | △(基本的) | ○(無制限) |
行動履歴追跡 | × | ○ |
購入履歴管理 | × | ○ |
顧客ランク管理 | × | ○ |
Lmessageで管理できる情報例
- 「30代女性、過去3回来店、平均客単価8,000円」
- 「メッセージ開封率高、クリック率低」
- 「特定商品に興味あり、未購入」
- 「誕生日月、VIP顧客」
分析機能
機能項目 | 公式LINE | Lmessage |
---|---|---|
開封率分析 | ○ | ○ |
クリック率分析 | ○ | ○ |
流入経路分析 | × | ○ |
売上管理 | × | ○ |
ROI分析 | × | ○ |
予測分析 | × | ○(AI機能) |
公式LINEでできること
1. 基本的なコミュニケーション
一斉メッセージ配信 全友だちに同じメッセージを一度に送信
活用例
- セール・キャンペーンのお知らせ
- 営業時間変更の連絡
- 新商品・新サービスの紹介
- イベント情報の配信
個別メッセージ 特定の友だちと1対1のやりとり
活用例
- 個別の問い合わせ対応
- 予約の確認・変更
- アフターフォロー
- 特別なお客様への個別案内
2. 自動応答機能
キーワード応答 特定の言葉に対して自動で返信
設定例
- 「営業時間」→ 営業時間の自動返信
- 「予約」→ 予約方法の案内
- 「アクセス」→ 地図の送信
- 「メニュー」→ 料金表の送信
あいさつメッセージ 友だち追加時に自動送信される最初のメッセージ
3. リッチメニュー
画像付きメニューの設置 LINEトーク画面の下部に表示される操作メニュー
設置例
- 店舗情報・アクセス
- メニュー・料金表
- 予約・問い合わせ
- クーポン・特典
- SNSリンク
- オンラインショップ
4. ショップカード機能
デジタルポイントカード 従来の紙のポイントカードをデジタル化
機能
- ポイントの付与・管理
- 特典の自動配布
- ランクアップ機能
- 有効期限の設定
5. 基本分析機能
確認できるデータ
- 友だち数の推移
- メッセージ開封率
- クリック率
- ユーザーの基本属性
Lmessageでできること
1. ステップ配信(自動シナリオ配信)
時間差での自動配信 友だち追加や特定のアクション後、設定したスケジュールで自動配信
業種別活用例
ECサイト
- カート放棄者への自動リマインド
- 購入後のアフターフォロー
- リピート購入促進シナリオ
不動産会社
- 資料請求者への段階的情報提供
- 内見予約者へのフォローアップ
- 契約後のアフターサービス案内
コンサルティング
- 無料相談申込者への価値提供
- 信頼関係構築のためのコンテンツ配信
- 有料サービスへの自然な誘導
2. 詳細なユーザー管理
カスタムタグ機能 ユーザーを細かく分類・管理
タグ例
- 「新規客」「リピーター」「VIP」
- 「男性30代」「女性20代」
- 「商品A購入者」「サービスB利用者」
- 「高関心」「中関心」「低関心」
行動履歴の詳細追跡
- どのメッセージを開封したか
- どのリンクをクリックしたか
- どの時間帯に反応が良いか
- どんな内容に興味を示すか
3. 流入経路分析
友だち獲得ルートの詳細分析 どこから友だちが追加されたかを正確に把握
分析例
- ウェブサイトのトップページから:30%
- Instagram投稿から:25%
- 店頭QRコードから:20%
- YouTube動画から:15%
- 口コミ・紹介から:10%
活用メリット
- 効果的な集客方法の特定
- 予算配分の最適化
- 無駄な施策の削減
4. 売上管理・ROI分析
LINE経由の売上を詳細追跡 どの配信がどれだけの売上に貢献したかを測定
分析項目
- 配信別売上貢献度
- 顧客別生涯価値(LTV)
- キャンペーン別ROI
- 曜日・時間別の効果
具体的な分析例
- 「火曜日のランチタイム配信で月売上の15%を獲得」
- 「ステップ配信3通目のクーポンが最も効果的」
- 「VIP顧客への特別案内でLTVが2倍に向上」
5. 高度なセグメント配信
細かい条件での配信対象絞り込み 公式LINEよりもはるかに詳細な条件設定が可能
セグメント例
- 「過去30日以内に購入し、メッセージ開封率が80%以上の30代女性」
- 「3回以上来店しているが、最近1ヶ月来店していない顧客」
- 「特定の商品ページを3回以上閲覧した未購入者」
6. A/Bテスト機能
配信内容の効果を科学的に検証 2つの異なる内容を配信し、どちらが効果的かを測定
テスト例
- タイトルA「期間限定セール開催中!」vs タイトルB「あなただけの特別価格」
- 画像ありメッセージ vs テキストのみメッセージ
- 配信時間:朝10時 vs 夜8時
業種別活用事例
飲食店での活用比較
公式LINE単体の場合
- 本日のメニュー配信
- 営業時間変更の連絡
- 季節のキャンペーン案内
- 基本的な予約受付
成果例
- 配信後の来店率:5〜10%向上
Lmessage連携の場合
- 新規客向けステップ配信(お礼→メニュー紹介→初回割引→リピート促進)
- 常連客向け特別メニューの案内
- 誕生日月の特別サービス自動配信
- 天候連動型の自動クーポン配信
成果例
- 新規客のリピート率:30→60%向上
- 常連客の来店頻度:月2回→月3.5回
- 平均客単価:15%向上
美容室・サロンでの活用比較
公式LINE単体の場合
- 予約の受付・変更
- 新メニューの紹介
- キャンペーン情報
- 基本的なアフターケア
成果例
- 予約の電話対応時間:30%削減
Lmessage連携の場合
- 施術後の段階的アフターケア配信
- 次回予約の最適タイミングでのリマインド
- 顧客の髪質・悩みに応じたパーソナライズ配信
- 季節に応じたケア提案の自動化
成果例
- 再来店率:40→70%向上
- 次回予約率:50→85%向上
- 年間売上:2.5倍に増加
EC・オンラインショップでの活用比較
公式LINE単体の場合
- 新商品の紹介
- セール情報の配信
- 在庫処分の案内
- 基本的な顧客サポート
成果例
- LINE経由の売上:全体の10〜15%
Lmessage連携の場合
- カート放棄者への自動リマインド配信
- 購入後のレビュー依頼自動化
- 閲覧履歴に基づく商品提案
- リピート購入促進のステップ配信
成果例
- LINE経由の売上:全体の30〜40%
- カート放棄率:50%削減
- リピート購入率:3倍向上
- 平均注文金額:40%向上
どちらを選ぶべき?判断基準
公式LINE単体がおすすめの場合
ビジネス規模
- 個人事業主・小規模店舗
- 友だち数:1,000人以下
- 月商:500万円以下
運用スタイル
- シンプルな運用で十分
- 手動での配信が苦にならない
- 基本的なコミュニケーションが目的
予算・リソース
- 初期費用を抑えたい
- 複雑な設定は避けたい
- まずは基本から始めたい
業種例
- 地域密着型の飲食店
- 個人経営の美容室
- 小規模な習い事教室
- 個人コンサルタント
Lmessage連携がおすすめの場合
ビジネス規模
- 中小企業・成長企業
- 友だち数:1,000人以上
- 月商:1,000万円以上
運用スタイル
- 自動化を重視したい
- データに基づく改善を行いたい
- 高度なマーケティングを実践したい
予算・リソース
- 月額1〜2万円の投資が可能
- ROIを重視したい
- 継続的な成長を目指している
業種例
- ECサイト・オンラインショップ
- 複数店舗展開している企業
- 高額商品・サービスを扱う事業
- BtoBビジネス
導入ステップとロードマップ
Phase 1:公式LINE導入(1〜3ヶ月)
目標
- アカウント開設と基本設定
- 友だち500人獲得
- 基本的な配信ルーチン確立
具体的な作業
- アカウント開設(1週間)
- 公式LINEアカウント作成
- プロフィール設定
- あいさつメッセージ作成
- 基本機能の設定(2週間)
- リッチメニュー作成
- 自動応答設定
- ショップカード設定(必要に応じて)
- 友だち集客開始(継続)
- ウェブサイトにQRコード設置
- 店頭での案内開始
- SNSでの告知
- 定期配信開始(2ヶ月目〜)
- 週1回の定期配信
- 内容の効果測定
- 配信時間の最適化
期待される成果
- 友だち数:500人
- 配信開封率:70%以上
- 基本的な問い合わせ対応の効率化
Phase 2:運用最適化(3〜6ヶ月)
目標
- 友だち1,000人達成
- 配信効果の向上
- ROIの測定開始
具体的な作業
- 配信内容の改善
- A/Bテスト(手動)の実施
- ユーザー反応の分析
- コンテンツ品質の向上
- 集客方法の多様化
- 複数の流入経路の構築
- 効果的な集客方法の特定
- 予算配分の最適化
- 効果測定の強化
- 売上への影響測定
- 顧客行動の分析
- 改善点の特定
期待される成果
- 友だち数:1,000人
- 配信開封率:80%以上
- 売上への直接的な貢献を実感
Phase 3:Lmessage導入検討(6ヶ月〜)
導入判断基準 以下の条件のうち2つ以上が当てはまる場合、Lmessage導入を検討
- 友だち数が1,000人を超えた
- 手動配信の作業負荷が大きくなった
- より詳細な分析が必要になった
- ステップ配信の必要性を感じた
- 売上への直接貢献をもっと高めたい
導入準備
- 現状分析
- 公式LINEでの成果測定
- 課題の明確化
- 改善目標の設定
- 予算計画
- Lmessage利用料の予算確保
- ROI目標の設定
- 投資回収期間の設定
- 運用体制の整備
- 担当者のスキルアップ
- 外部サポートの検討
- 継続運用の仕組み作り
Phase 4:Lmessage本格運用(導入後〜)
目標
- マーケティング自動化の実現
- ROI 500%以上の達成
- 顧客満足度の向上
具体的な作業
- ステップ配信の構築(1ヶ月目)
- 新規客向けシナリオ作成
- 既存客向けシナリオ作成
- テスト配信・調整
- セグメント配信の実装(2ヶ月目)
- 顧客分類の設計
- タグ付けルールの策定
- パーソナライズ配信の開始
- 分析・改善の継続(3ヶ月目〜)
- 詳細データの分析
- A/Bテストの継続実施
- ROI最大化のための最適化
期待される成果
- 売上貢献度:30%以上
- 顧客生涯価値:2倍以上
- 運用効率:大幅改善
料金体系と投資回収
公式LINE単体の場合
料金プラン
- フリープラン:0円/月(1,000通まで)
- ライトプラン:5,000円/月(15,000通まで)
- スタンダードプラン:15,000円/月(45,000通まで)
投資回収例(飲食店)
- 利用料:5,000円/月
- 友だち1,000人、月2回配信
- 開封率80%で800人にリーチ
- 来店率10%で80人来店
- 客単価3,000円で月売上240,000円
- ROI:4,800%
Lmessage連携の場合
追加料金
- Lmessageフリープラン:0円/月(1,000人まで)
- Lmessageスタータープラン:5,000円/月(5,000人まで)
- Lmessageスタンダードプラン:10,000円/月(10,000人まで)
トータルコスト例
- 公式LINEライトプラン:5,000円/月
- Lmessageスタータープラン:5,000円/月
- 合計:10,000円/月
投資回収例(ECサイト)
- 利用料:10,000円/月
- ステップ配信による自動化効果
- コンバージョン率:1%→3%に向上
- 平均注文金額:8,000円→12,000円に向上
- 月間注文数:100件→300件に増加
- 月売上:800,000円→3,600,000円
- ROI:36,000%
成功事例:段階的成長の実例
事例1:個人経営の美容室
Phase 1:公式LINE導入(最初の6ヶ月)
- 友だち数:350人
- 月額費用:0円(フリープラン)
- 効果:予約電話が30%削減、客単価10%向上
Phase 2:Lmessage導入(6ヶ月後〜)
- 友だち数:800人
- 月額費用:10,000円(公式LINE + Lmessage)
- 効果:
- 新規客リピート率:40%→75%
- 既存客来店頻度:月1.5回→月2.8回
- 年間売上:1,200万円→2,100万円
投資回収
- 追加投資:月10,000円
- 売上増加:月75万円
- ROI:7,500%
事例2:地域ECサイト
Phase 1:公式LINE導入(最初の3ヶ月)
- 友だち数:1,200人
- 月額費用:5,000円(ライトプラン)
- 効果:LINE経由売上が全体の15%
Phase 2:Lmessage導入(3ヶ月後〜)
- 友だち数:3,500人
- 月額費用:15,000円(公式LINE + Lmessage)
- 効果:
- カート放棄率:60%→25%
- リピート購入率:20%→55%
- LINE経由売上:全体の45%
投資回収
- 追加投資:月10,000円
- 売上増加:月180万円
- ROI:18,000%
公式LINEとLmessageは、それぞれ異なる役割を持つ相互補完的なツールです。
重要なポイント
1. 段階的なアプローチが最適
- まずは公式LINEで基本を習得
- 成果が出てきたらLmessageで機能拡張
- 無理のない投資で着実に成長
2. どちらも重要な役割を持つ
- 公式LINE:安定性と基本機能を提供
- Lmessage:高度な自動化と詳細分析を実現
- 組み合わせ:最大限の効果を発揮
3. ビジネス成長に合わせた選択
- 小規模事業:公式LINE単体でスタート
- 成長期事業:Lmessage連携で自動化
- 大規模事業:フル活用で売上最大化
今すぐ始められること
公式LINEでのスタート
✅ アカウント開設と基本設定
✅ 友だち集客の開始
✅ 週1回の定期配信
✅ 効果測定と改善
成長に応じたレベルアップ
✅ 友だち1,000人達成
✅ Lmessage導入の検討
✅ ステップ配信の構築
✅ マーケティング自動化の実現
最後に
公式LINEとLmessageを適切に活用することで、お客さんとのコミュニケーション革新と売上大幅アップの両方を実現できます。
重要なのは、小さく始めて段階的に成長させることです。いきなり高度な機能を使おうとせず、まずは公式LINEの基本機能をマスターすることから始めましょう。
コメント